システムLSIの低消費電力化技術(3) 

システムLSIの低消費電力化技術(3) 

この記事では、システムLSIの低消費電力化技術の1つとして、一世を風靡した8ミリビデオ・カムコーダ用に開発したDRAM混載SoCについてお話します。 8ミリビデオカムコーダとは? 使ったご経験がある方おられると思いますが、個人がテープに録画記録するビデオカメラで、運動会で活躍するお子さんをこぞって撮影するお父さんたち、旅行先で動画撮影のために持ち歩く旅行スタイルなど、当時の生活の楽しみ方を根本から […]

システムLSIの低消費電力化技術(2)

システムLSIの低消費電力化技術(2)

こんにちは。今日はDRAM,SRAM, フラッシュメモリなどの低消費電力化についてお伝えします。 活性化領域の最小化技術とは? DRAM、SRAM、フラッシュメモリ等のメモリでは、ワード線およびビット線分割によるアレー分割によって、その空間的活性化領域を低減し、低消費電力化を図っています。携帯機器等に使用されるプロセッサでは、プロセッサを構成する各機能ブロックへのクロックの供給を必要に応じて断続的 […]

システムLSIの低消費電力化技術(1)

システムLSIの低消費電力化技術(1)

こんにちは。今日はCMOS LSIの性能を上げつつ低消費電力化を実現する技術の1つをご紹介します。 前の記事「CMOS LSIの消費電力と動作周波数」をご覧になる方はこちら 低しきい値MOS技術とは 低電源電圧領域におけるCMOS LSIの高速動作の最大のポイントはVthです。Vthを低くできれば高速化を図れるはずですが、実際はサブスレッシュホールド・リーク電流という別の問題によって効果は制限され […]

CMOS LSIの消費電力と動作周波数(3)

CMOS LSIの消費電力と動作周波数(3)

CMOS LSIについての3回目です。 今日はLSIのデザインルール微細化に伴う低電源電圧化についてお話します。 CMOSLSIの低消費電力化のためには、電源電圧Veの低減が最も有効であることは、前回記事でもお話した通りですが、最大動作周波数FmaxがVeに依存しているので、最大周波数も低下してしまうという問題がございます。これはどう解決したらよいのでしょうか。 デザインルール微細化に伴う低電源電 […]

CMOS LSIの消費電力と動作周波数(2)

CMOS LSIの消費電力と動作周波数(2)

CMOS LSIの続きとなります。 FmaxのVe依存について 前回の最後に最大動作周波数について式(3)を導きました。 MOSトランジスタの飽和領域の特性について、RoはMOSトランジスタのダイナミック・オン抵抗(非飽和領域)、Gmは相互コンダクタンスで(飽和領域)で、この2つは下のような関係にあります。 下の図3にMOSトランジスタの飽和領域の特性を示します。 この図3から、Gm(飽和領域)を […]

CMOS LSIの消費電力と動作周波数(1)

CMOS LSIの消費電力と動作周波数(1)

CMOS LSIの強み LSI(大規模集積回路)はCPUやメモリ、各種デジタル回路など、幅広いアプリケーションで使用されており、現代のエレクトロクス製品になくてはならない技術です。 LSIに搭載するトランジスタを小さくたくさん並べ集積度をあげるほどLSIの演算性能は上がるのですが、様々な課題が発生します。LSIの動作周波数を上げればトランジスタの処理速度は上がりますが、消費電力も上がります。トラン […]

技術交流会「技術市場」

技術交流会「技術市場」

D-CLUEでは今、月1回2テーマで技術交流会を続けています。 この技術交流会は社内では「技術市場」と呼んでいますが、各エンジニアが研ぎ澄ましてきた技術を、今までのエンジニアと新しく仲間に加わったエンジニアとがわかりやすく伝えあっていく場のことです。D-CLUEには多彩な経験をもつエンジニアが加わっています。すべてのエンジニアに共通するのは、これまでの開発経験で培った専門技術を元にいままでにない付 […]