LSI開発 エラーは無くならない

LSIを開発した後、そのLSIがきちんと動作しているかを確認することを僕たちは「評価」と呼んでいます。 この評価で、大きな喜びの瞬間があります。それは、信号が疎通する、つまり送ったデータがエラーせずに受信できた瞬間です。単純な回路よりも、複雑で要求されている特性が厳しい時はその喜びは何ともいえません。 そんな風に感じる私は・・・少し変なのかも知れないです(汗) さて、信号が通ってエラーが無くなった […]

アナログ回路図の記号

寒い毎日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。 会社(横浜です)の前の通りにある木が枝だけになってしまって、ねぐらにしていた鳥たちは今どこで過ごしているのか気になっている、今日この頃です。 皆さんはアナログの回路図って見たことがあるでしょうか。線がジグザグになっていたり、棒が3本あってまるで囲まれている記号がある図面です。最近は全く無いですが、昔はテレビの後ろのパネルには何か図面が貼り付けてあっ […]

Mixer-ミキサー (その1)

長い間暖めていた回路の話を始めたいと思います・・・それは Mixer(ミキサー)です。 その原理こそ数式で知ってはいたものの、深い動作のレベルでは納得の出来てない回路でした(今でも理解は足りないのですが)。 Mixerは混合器とも言い、2つの周波数を混ぜるからこの名前が使われています。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B7%B7%E5%90%88%E5%99%A8_ […]

電源フィルタ (3)

電源フィルタの部品の寄生素子 寄生素子は必ず発生する 今回は電源フィルタを構成する部品の寄生素子分を含めた場合について紹介したいと思います。寄生素子とは、素子に寄生するものなので、出来れば無いほうが良いのですが、実際には必ず寄生素子が存在します。寄生素子はその物理的な構造やサイズなどから決まり、例えば、インダクタにはコイル以外に抵抗やコンデンサが寄生しています。 図 1 具体的な値は以下のような値 […]

電源フィルタ (2)

電源フィルタの弊害対策を考える 前回は電源フィルタの設計は意外と難しくて、雑音を除去するはずの電源フィルタが、逆に雑音や過剰な電圧を発生させてしまう回路になってしまう事があると紹介しました。 今回はその対策を考えてみたいと思います。 コンデンサとインダクタの挙動変化を知る 急激な電圧低下に耐えられないコンデンサ 前回の回路は負荷に流れる電流のピークを10mAとしていましたが、最初の電流でいきなり電 […]

電源フィルタ (1)

今回は電源に入れるフィルタについて紹介したいと思います。 なぜフィルタが必要なのか フィルタは雑音を取り除く 電源になぜフィルタなどと面倒なものを入れるかと言うと、電源が理想的ではないからです。シミュレーションで使う電圧源や電流源はこの世の中にはありません。実際の電源は電圧や電流だけではなく出力インピーダンスも有限で周波数に依ってその値も変わります。また、色々な雑音が混じっています。 特にほんのわ […]

反射 (5)

反射の周波数特性と波形 Sパラメータと反射 今回もSパラメータについてもう少し紹介したいと思います。 S11が入力側(左側)の反射量を示すなら、S22は出力側(右側)の反射量を示します。 そしてS21が入力から出力への(左から右への)電力伝達量を、S12は出力から入力への(右から左への)電力伝達量を示します。 Sパラメータの中で先ず注目するのは、S21ではないでしょうか。 Sパラメータで、LSIの […]

反射 (6)

反射を使って何かを調べると言うと・・・TDRという測定方法があるのをご存知ですか? “TDR”をGoogleで検索すると・・・ホテルご予約の案内。東京ディズニーリゾート・・・の略でもあるのですが(汗) ここではTime Domain Reflectometry の略です。 TDRという測定法 直訳すれば「時間軸の反射測定」となります。今まで反射の波形を時間軸で説明してきたのに何をいまさらと思われる […]

反射 (3)

前回までは“反射”がどの様に波形に影響を与えるか過渡解析を使って説明をしてきました。今回は小信号解析(AC解析)も使ってもう少し反射について説明したいと思います。 過渡解析を使わず、AC解析を用いる 線形解析ができるのか確認 “反射”と言うと進行する波と反射する波があり、それらが重なり合うので、なんとなく線形解析が出来ないような気がするのですが、どうなるか確認してみたいと思います。 前回使った回路 […]

インピーダンスマッチング

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D-CLUEには大きく分けて3分野のエンジニアが在籍しています。それはアナログ、デジタル、ファームの3分野です。代表の石川は、D-CLUEを創立する時から、この異なる3分野のエンジニアを集めて会社を創りました。この異なる分野のエンジニアがそれぞれの分野の目線から、同じ問題に取組み、団結と「合わせミソ」で幾多の難題を解決してました。 異なる分野のエンジニアが一つの仕事に団結して取り組むためには、相手 […]